人生には素晴らしい人との出会いが、その後の人生を変えることもありますが、私にとってこの本との出会いはまさにその通り、私のラッピング人生を大きく変えるきっかけになりました。
今でこそ、専門家のような顔をして時々「贈答のマナー」とか「冠婚葬祭の知識」といった講義をさせていただく機会も多いのですが、当時は実技も知識も本当に最低限しか知らず、よく今日までやってこれたなぁと思います。
出会ったその本こそ「小笠原流包結のしるべ」でした。
つまり昔むかしのラッピングの本。
見た限りでは古文書っぽい!
かなり古そうで歴史的産物を見つけた!
とばかりに近所の喫茶店に飛び込み、ワクワクした気持ちは今でも忘れられません。
聞くところによるとかなり昔から
包み結びの歴史はあったらしい…と言われていたし。古文ばかりの本は読めるかなぁ?
なんて勝手に想像しまくり。
けど…
けどなんですが、実はこの本
なんと発行日が昭和6年9月5日
発行所 東京市神田区…
なんて書いてあったんですよ!
が~~ン?
本当にびっくり?しました。
全くの偶然としか思えない形で古本屋さんで
見つけたので絶対に古い!と思い込み、この現実。
もちろんこの本には歴史は書いてない
図説ですからね、包みと結び。
和紙で包む図解と水引の結び方が詳しく書いてありました。
でも、よく考えてみたら凄いことだったんですよね。
だって、私たちの親、いや祖父母になるのかな?
その時代までこうして、手間隙かけて贈り物を和紙で包み、水引で結ぶ文化が厳然と存在していた訳ですから。
今思えばこの本は偶然ではなく、きっと必然的に出会ったのかも知れないと思っています。
なぜならこうした事実を知りこのことがきっかけで、更にのめりこみいろんな本や資料に廻り合ううちラッピングの本質、役割やその歴史、つまりルーツを初めて知ることになった訳ですから。
もともと歴史は苦手だったけど、こんな出会いが
教科書的な概念を一気になくしてくれました。
一つ一つの出来事が今まで生きてきた人々の人生を垣間見るような感じに思えてきたから
本当に不思議でしたね~
ラッピングという横文字から
こんなこと、イメージできますか?
600年以上続いてきた包結の歴史…
その裏には、人々の他人を敬う心を表し
穢れをなくし、神聖なものを贈るという
思いやりの気持ちがありました…
先のブログにも書いたようにラッピング教室をはじめた当初には想像も出来なかった今現在
ラッピングにも偶然ではなく必然的に出会ったのかなぁなんて思えますよね…
こんな素晴らしい歴史があることを再認識し、
日本の伝統文化の一つとして、私たちは
後世に伝えていく役割があるようにも強く思いました。
さて…
今、このコロナの件で世界中が危険な状況になってるけど、適切な対処法に加えて、世界中の人々が例えわずかでも、他人を思いやる優しい気持ちを持ったら、どんなに大きなプラスの力になるか!
そんなふうに思いませんか?
そうなることを願っています!
今日は新たにページを追加し
「ラッピングの歴史、ルーツ」を書いてみました。良かったらぜひご一読してみてくださいね。
今日も長い文章にお付き合いくださいまして
本当にありがとうございました♡